2 法廷で裁かれるデジタル著作権侵害事件
このように複製の簡単さからか、米国をはじめとして、電子ネットを媒介とした著作権侵害事件が世界中で裁判沙汰になっている。 例えば、1993年には、雑誌「プレイボーイ」に掲載された写真が無断でパソコン通信にアップロードされ、ユーザーに自由にダウンロードさせていた者が訴えられるという事件が発生した。翌1994年には、ビデオゲームを無断でアップロード、ダウンロードさせていた電子掲示板の運営者がセガに訴えられて裁判所で責任が認められている。その後も、フランクミュージック対コンピュサーブ事件など、同じような事件が相次いでいるのだ。 日本でも、パソコン通信やインターネットを使用して海賊版ソフトを販売していたとして、今年の1月には会社員が著作権法違反の疑いで名古屋地検に書類送検されるという事件が発生している。